2025年6月度の都道府県別 賃金伸び率ランキングを発表しました

分析用求人ビッグデータを提供する、株式会社フロッグ(所在地:東京都千代田区、代表取締役:阪野 香子、以下「当社」)は、「2025年6月度 都道府県別・賃金伸び率ランキング」を発表しました。
※本調査はアルバイト・パート、派遣、正社員の各雇用形態において、下記求人媒体に掲載されている求人情報を収集・集計しました。
○アルバイト・パート :「イーアイデム」「バイトル」「マイナビバイト」
○派遣 :「はたらこねっと」「エン派遣」
○正社員 :「doda」「type」「エン転職」「マイナビ転職」
概要
日経新聞「茨城、最低賃金に毎年5〜7円上乗せ 県と労使団体が共通目標」によれば、茨城県と県内の労使団体は、2030年ごろまでに最低賃金を毎年5〜7円ずつ引き上げる方針で合意しました。物価上昇を踏まえ、段階的に水準を高めていく考えです。こうした中、各都道府県の賃金はどのように推移しているのでしょうか。
今回は当社が収集している求人媒体の掲載情報を活用し、2025年6月度における「都道府県別 賃金伸び率ランキング」をお届けします。前月比でどれだけ賃金が上昇しているのか、各都道府県の最新の傾向を示す参考資料としてぜひご活用ください!
2025年6月度トピック(都道府県別)
■雇用形態別の賃金増減率(前月比)は、アルバイト・パートが-1.16%~+3.11%、派遣が-2.29%~+3.18%、正社員が-0.50%~+1.55%。
■アルバイト・パートの都道府県別賃金増加率ランキング1位は岐阜県(前月比+3.11%)、派遣1位は奈良県(+3.18%)、正社員1位は熊本県(+1.55%)。
アルバイト・パート(都道府県別)

アルバイト・パートの都道府県別賃金伸び率ランキング(前月比)トップ3は、1位が岐阜県(増加額+38円、増加率+3.11%)、2位が和歌山県(増加額+31円、増加率+2.58%)、3位が三重県(増加額+28円、増加率+2.26%)でした。
ワースト3は、45位が広島県(減少額-12円、減少率-0.99%)、46位が福岡県(減少額-14円、減少率-1.15%)、47位が茨城県(減少額-14円、減少率-1.16%)となりました。


1位の岐阜県と47位の茨城県における直近12か月の賃金推移を比較すると、岐阜県の平均賃金は月ごとの変動を挟みながらも上昇を続け、2025年5月から同年6月にかけては複数の企業が塾講師募集の高時給案件を出稿したことにより、前月比+3.11%と大きく上昇しました。
茨城県の平均時給は、2024年6月から同年にかけて大きく上昇し、同年9月にかけて減少。以後は横ばいでの推移を見せています。
派遣(都道府県別)

派遣の都道府県別賃金伸び率ランキング(前月比)トップ3は、1位が奈良県(増加額+45円、増加率+3.18%)、2位が熊本県(増加額+24円、増加率+1.82%)、3位が長崎県(増加額+22円、増加率+1.80%)でした。
ワースト3は、45位が秋田県(減少額-20円、減少率-1.64%)、46位が香川県(減少額-24円、減少率-1.90%)、47位が山形県(減少額-29円、減少率-2.29%)となりました。


1位の奈良県と47位の山形県における直近12か月の賃金推移を比較すると、奈良県では特定の派遣企業が複数出稿していた時給下限平均1500円および2100円以上の介護系求人の掲載終了が影響し、平均時給が大きく減少。以後は増減を繰り返しながら平均時給1,500円に近づく勢いで推移しています。
山形県では、2025年3月から同年4月への上昇を除き、平均時給はほぼ横ばいで推移しています。
正社員(都道府県別)

正社員の都道府県別賃金伸び率ランキング(前月比)トップ3は、1位が熊本県(増加額+3,836円、増加率+1.55%)、2位が宮崎県(増加額+3,099円、増加率+1.33%)、3位が和歌山県(増加額+2,745円、増加率+1.11%)でした。
ワースト3は、45位が沖縄県(減少額-655円、減少率-0.25%)、46位が島根県(減少額-873円、減少率-0.35%)、47位が鹿児島県(減少額-1,205円、減少率-0.50%)となりました。


1位の熊本県と47位の鹿児島県における直近12か月の賃金推移を比較すると、熊本県ではヘルスケア商品を展開する企業が平均月給下限60万円以上の課長・部長クラスの求人を出稿した影響などで平均月給が上昇。
鹿児島県の平均月給は、2024年6月から同年9月にかけて減少傾向にあったものの、2024年10月からは緩やかな上昇を続けています。
本件の詳細はこちらのPDFよりご覧ください。
【2025年6月度】都道府県別 賃金伸び率ランキング