株式会社ナウキャストが賃金動向指数サービス「HRog賃金Now」を用いたレポートを公開しました

株式会社ナウキャストは、求人ビッグデータをもとにした賃金動向指数サービス「HRog賃金Now」の指数を用いて、令和6年能登半島地震の求人市場への影響について調査しました。

以下、概要より抜粋

・HRog賃金Now求人数指数から、石川県の正社員の求人需要をみると、震災発生後の求人数指数は、震災発生前と遜色ない水準であり、全体で見れば震災による求人需要の懸念すべき減少はみられていないと考えられる。

・観光関連産業については、宿泊と飲食とで逆の動きとなっており、宿泊では全国を上回る大幅な求人数指数の上昇が見られる一方、飲食では震災前を下回っている。北陸応援割によって地場の観光産業への風評被害に対して迅速な政策対応がなされたことは、宿泊業を営む事業者への安心材料となっていることが推測される。もっとも、同制度は宿泊交通費のみが割引され、地域クーポンの配付がない中、飲食では求人需要が減少している点は注意が必要である。

・医療福祉等については、過去の震災時と同様に求人数指数が上昇。生活環境の変化による高齢者の日常生活動作の悪化や、医療従事者の被災による退職などを踏まえると、今後被災地における医療福祉分野の人手不足がさらに深刻となる可能性がある点には注意が必要である。

・製造、電気/電子は、石川県に所在する半導体や自動車関連産業において多くの工場が全面再開できていない中でも、震災前よりは求人数指数はプラスとなっている。建設土木についても同様に高い伸びを示している。

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「HRog賃金Now」からみる能登半島地震の石川県求人に対する影響