2025年4月度の職種別 賃金伸び率ランキングを発表しました

分析用求人ビッグデータを提供する、株式会社フロッグ(所在地:東京都千代田区、代表取締役:阪野 香子、以下「当社」)は、「2025年4月度 職種別 賃金伸び率ランキング」を発表しました。

※本調査はアルバイト・パート、派遣、正社員の各雇用形態において、下記求人媒体に掲載されている求人情報を収集・集計しました。
○アルバイト・パート :「イーアイデム」「バイトル」「マイナビバイト」
○派遣 :「はたらこねっと」「エン派遣」
○正社員 :「doda」「type」「エン転職」「マイナビ転職」

概要

2025年の春闘では、4月15日時点における第4回目の回答集計が行われました。連合が4月17日に発表した「全体は 5%超えを維持!中堅・中小組合も健闘が続く!~2025 春季生活闘争 第 4 回回答集計結果について~」によれば、平均賃上げ額は17,015円、平均賃上げ率は5.37%と、第3回回答集計に引き続き昨年を上回る高水準を見せました。企業の賃上げ意欲が高まる中、各職種の賃金はどのように推移しているのでしょうか。

今回は当社が収集している求人媒体の掲載情報を活用し、2025年4月の「職種別 賃金伸び率ランキング」をお届けします。前月比でどれだけ賃金が上昇しているのか、各職種最新の傾向を示す参考資料としてぜひご活用ください!

2025年4月度トピック(職種別

■雇用形態別の賃金増減率(前月比)は、アルバイト・パートが-1.89%~+5.01%、派遣が-0.81%~+2.08%、正社員が-0.28%~+1.36%。

■職種別賃金増加率ランキングの1位は、アルバイト・パートが「建設/土木/エネルギー」(前月比+5.01%)、派遣が「医療/医薬/福祉」(+2.08%)、正社員が「クリエイティブ(Web系)」(+1.36%)。

アルバイト・パート(職種別)

アルバイト・パートの職種別賃金伸び率ランキング(前月比)トップ3は、1位が「建設/土木/エネルギー」(増加額+68円、増加率+5.01%)、2位が「ホテル/旅館/ブライダル」(増加額+23円、増加率+1.93%)、3位が「アミューズメント」(増加額+16円、増加率+1.29%)でした。

ワースト1は「教育/語学/スポーツ」(減少額-33円、減少率-1.89%)でした。

1位の「建設/土木/エネルギー」と13位の「教育/語学/スポーツ」における直近12か月の賃金推移を比較すると、「建設/土木/エネルギー」は2024年12月に複数の企業が集中的に出稿した影響で、2024年11月から12月にかけて平均賃金が大幅に上昇し、翌2025年1月には大きく減少しました。

「教育/語学/スポーツ」の平均時給は204年8月から9月にかけて平均時給が大きく減少。受験シーズンに合わせて集中的に出稿していた特定の教育系企業の高時給求人の掲載終了が影響しました。以後は横ばいでの推移を見せています。

派遣(職種別)

派遣の職種別賃金伸び率ランキング(前月比)トップ3は、1位が「医療/医薬/福祉」(増加額+33円、増加率+2.08%)、2位が「販売/接客/サービス」(増加額+9円、増加率+0.62%)、3位が「営業/事務/企画/管理」(増加額+7円、増加率+0.45%)でした。

ワースト1は「建設/土木/エネルギー」(減少額-15円、減少率-0.81%)でした。

1位の「医療/医薬/福祉」と11位の「建設/土木/エネルギー」における直近12か月の賃金推移を比較すると、「医療/医薬/福祉」は2024年10月に特定の派遣会社が高時給求人を複数出稿した影響で平均時給が増加。同求人の掲載終了が影響し2024年10月から11月にかけて平均時給が減少したあとは上昇傾向に入り、2025年3月度につづき2ヵ月連続で1位となっています。

「建設/土木/エネルギー」は、「医療/医薬/福祉」と比較して高い平均時給を維持しながらも、前月比増減率は横ばいで推移しています。

正社員(職種別)

正社員の職種別賃金伸び率ランキング(前月比)トップ3は、1位が「クリエイティブ(Web系)」(増加額+4,136円、増加率+1.36%)、2位が「専門職」(増加額+2,247円、増加率+0.76%)、3位が「ホテル/旅館/ブライダル」(増加額+1,862円、増加率+0.71%)でした。

ワースト1は「クリエイティブ(Web以外)」(減少額-821円、減少率-0.28%)でした。正社員では全体的に平均賃金の増加が見られ、前月比で減少となったのは「クリエイティブ(Web以外)」のみとなりました。

1位の「クリエイティブ(Web系)」と17位の「クリエイティブ(Web以外)」の直近12か月の賃金推移を比較すると、2024年10月から同年11月にかけて特定企業の高月給求人の掲載終了が影響し減少しました。それ以後は横ばいでの推移を見せています。

「クリエイティブ(Web以外)」では、複数の企業が月給25万円未満の求人を相次いで出稿した影響で、2024年11月を境に平均月給が30万円を下回りました。その後も緩やかな減少傾向が続いています。

本件の詳細はこちらのPDFよりご覧ください。
【2025年4月度】職種別 賃金伸び率ランキング