2026年7月度 最低賃金改定後の影響分析レポートを発表しました

分析用求人ビッグデータを提供する、株式会社フロッグ(所在地:東京都千代田区、代表取締役:阪野 香子、以下「当社」)は、「2026年7月度 最低賃金改定後の影響分析レポート」を発表しました。
概要
2026年7月から、2026年度の最低賃金改定に向けた議論が本格化しています。昨年度に続く大幅な引き上げが注目される中、今年度も最低賃金の動向に大きな関心が集まっています。
2025年度の最低賃金改定では、過去最大水準の引き上げが実施されるとともに、発効時期も都道府県ごとに異なり、各地域で順次新たな最低賃金が適用されました。
では、2025年度の最低賃金改定が全国で完了した結果、求人サイトに掲載される募集時給はどのように変化したのでしょうか。今回は当社が収集している求人媒体の掲載情報を活用し、全国の最低賃金改定が出そろった後の募集時給の動向を分析しました。2026年度の最低賃金改定を前にした参考資料として、ぜひご活用ください。
トピック
・全国の募集時給は2025年9月から2026年6月までの約9ヶ月間で+4.02%上昇し、過去最大水準となった最低賃金改定の影響が例年以上に表れた
・最低賃金と同額の求人割合は全国平均で14.79%から20.35%へ増加し、中部地方では24.54%と約4件に1件が最低賃金と同額の求人となった
・最低賃金と募集時給の差額は全国平均で128円から115円へ13円縮小し、最低賃金の引き上げ率が高い地域ほど企業が時給を上乗せできる余力が小さい傾向が見られた
・職種別では医療・福祉の最低賃金と募集時給の差額が234円と最も大きく、販売・接客では最低賃金と同額の求人割合が30%を超えた
募集時給の動向分析
全国平均の推移はどう変化した?

アルバイト系求人サイトにおける募集時給の全国平均を見ると、2026年6月時点で1,242円となり、最低賃金改定前の2025年9月と比較して+4.02%上昇しました。
過去を振り返ると、最低賃金改定が行われる10月には募集時給が前月から上昇する傾向が見られます。一方で、その上昇率はこれまで2.5%未満で推移しており、2025年度の最低賃金改定後は、例年以上に募集時給へ大きな影響を与えたことがうかがえます。
最低賃金と同額の求人は増えた?

さらに、最低賃金改定が完了した直後の2026年4月を起点とし、最低賃金と同額で募集されている求人の割合をエリア別に見てみます。全国平均では、2025年4月の14.79%から2026年4月には20.35%となり、約2割まで増加しました。
エリア別では、中部地方が13.91%から24.54%へと10.63pt上昇し、最も高い割合となりました。このほか、九州・沖縄や東京以外の関東でも大きく割合が増加しており、多くの地域で最低賃金と同額の求人が増えていることがうかがえます。
最低賃金が過去最大水準で引き上げられたことで人件費の上昇が続く中、特に中小企業を中心に最低賃金を上回る時給設定が難しく、最低賃金と同額での募集を選択する企業が増えている可能性があります。
最低賃金と募集時給の差額分析

ここでは、最低賃金に対して募集時給がどの程度上乗せされているのかを把握するため、最低賃金と募集時給の差額をエリア別に調査しました。同様に、最低賃金改定が完了した直後の2026年4月を起点としています。
全国平均の差額は、2025年4月の128円から2026年4月には115円となり、13円縮小しました。エリア別に見ても、すべての地域で差額が前年を下回っており、最低賃金の引き上げに対して募集時給の上乗せ幅が縮小していることがうかがえます。
また、前年時点で最低賃金との差額が大きかった地域ほど縮小幅も大きい傾向が見られ、東京都では差額が161円から141円へと20円縮小しました。依然として全国で最も高い水準ではあるものの、上乗せ額は大きく縮小しています。

続いて、2026年4月時点における都道府県別の最低賃金と募集時給の差額と、2025年度の最低賃金引き上げ率との関係を分析しました。
グラフを見ると、引き上げ率が8%を超えた秋田県では差額が78円となった一方、引き上げ率が5.4%の東京都では141円と、都道府県間で大きな差が見られました。
このことから、最低賃金の引き上げ率が高い地域ほど、企業が最低賃金へ上乗せできる余力は小さくなる傾向がうかがえます。今後も最低賃金の大幅な引き上げが続いた場合、企業の賃上げ負担はさらに大きくなり、募集時給の設定にも影響を及ぼす可能性が考えられます。
本件の詳細は下記URLよりご覧ください
https://hrog.net/report/136136/

