2025年10月度の都道府県別賃金伸び率ランキングを発表しました。

分析用求人ビッグデータを提供する、株式会社フロッグ(所在地:東京都千代田区、代表取締役:阪野 香子、以下「当社」)は、「2025年10月度 都道府県別 賃金伸び率ランキング」を発表しました。

※本調査はアルバイト・パート、派遣、正社員の各雇用形態において、下記求人媒体に掲載されている求人情報を収集・集計しました。
○アルバイト・パート :「イーアイデム」「バイトル」「マイナビバイト」
○派遣 :「はたらこねっと」「エン派遣」
○正社員 :「doda」「type」「エン転職」「マイナビ転職」

概要

厚生労働省が発表した「地域別最低賃金の全国一覧」によると、全国加重平均額は1,121円で、前年度比66円の引上げは昭和53年度の目安制度導入以降で最大幅となります。

その後、各都道府県の労働局による手続きを経て、10月以降順次発効が進んでおり、すでに多くの地域で新しい最低賃金額が運用開始されています。地域によって発効日が異なり、10月初旬に適用が始まった地域もあれば、11月以降に発効予定の地域もあります。

今回は当社が収集している求人媒体の掲載情報を活用し、2025年10月度における「都道府県別 賃金伸び率ランキング」をお届けします。前月比でどれだけ賃金が上昇しているのか、各都道府県の最新の傾向を示す参考資料としてぜひご活用ください!

2025年10月度トピック(都道府県別)

■雇用形態別の賃金増減率(前月比)は、アルバイト・パートが-4.64%~+3.66%、派遣が-2.31%~+5.78%、正社員が-0.56%~+1.24%。
■アルバイト・パートの都道府県別賃金増加率ランキング1位は岐阜県(前月比+3.66%)、派遣1位は青森県(+5.78%)、正社員1位は沖縄県(+1.24%)。

アルバイト・パート(都道府県別)

アルバイト・パートの都道府県別賃金伸び率ランキング(前月比)トップ3は、1位が岐阜県(増加額+45円、増加率+3.66%)、2位が三重県(増加額+45円、増加率+3.62%)、3位が神奈川県(増加額+43円、増加率+3.14%)でした。

ワースト3は、45位が山形県(減少額-43円、減少率-3.58%)、46位が福井県(減少額-53円、減少率-4.13%)、47位が富山県(減少額-61円、減少率-4.64%)となりました。

1位の岐阜県と47位の富山県における直近12か月の賃金推移を比較すると、岐阜県の平均時給は2024年10月から増減を繰り返しながら推移し、2025年10月には1,275円に到達。

一方、富山県の平均時給は2024年10月時点で1,180円、その後上昇基調で推移し2025年9月には1,315円まで上昇しましたが、10月は1,254円に下落しています。

派遣(都道府県別)

派遣の都道府県別賃金伸び率ランキング(前月比)トップ3は、1位が青森県(増加額+65円、増加率+5.78%)、2位が岩手県(増加額+57円、増加率+4.55%)、3位が山口県(増加額+52円、増加率+4.19%)でした。

ワースト3は、45位が宮崎県(減少額-12円、減少率-1.02%)、46位が鹿児島県(減少額-17円、減少率-1.34%)、47位が長崎県(減少額-29円、減少率-2.31%)となりました。

1位の青森県と47位の長崎県における直近12か月の賃金推移を比較すると、青森県では株式会社キャリアが時給1,830円の看護師求人を複数出稿した影響で平均時給が大きく上昇しました。

一方、長崎県の平均時給は1,200円前後のレンジで増減を繰り返しながら推移しています。

正社員(都道府県別)

正社員の都道府県別賃金伸び率ランキング(前月比)トップ3は、1位が沖縄県(増加額+3,279円、増加率+1.24%)、2位が長崎県(増加額+2,396円、増加率+0.97%)、3位が大分県(増加額+2,050円、増加率+0.84%)でした。

ワースト3は、45位が富山県(減少額-673円、減少率-0.28%)、46位が山梨県(減少額-778円、減少率-0.31%)、47位が和歌山県(減少額-1,418円、減少率-0.56%)となりました。

1位の沖縄県と47位の和歌山県における直近12か月の賃金推移を比較すると、2か月連続で1位となった沖縄では、平均月給16万~19万の求人が減少したことに加え、複数の建設・不動産系の企業が月給50万円の求人を出稿した影響などで平均月給が上昇しました。

一方、和歌山県の平均月給は-1%から+1%程度の緩やかな変動にとどまっています。

本件の詳細はこちらのPDFよりご覧ください。
【2025年10月度】 都道府県別 賃金伸び率ランキング