2026年10月度 採用手法の動向調査レポートを発表しました

分析用求人ビッグデータを提供する、株式会社フロッグ(所在地:東京都千代田区、代表取締役:阪野 香子、以下「当社」)は、「2026年10月度 採用手法の動向調査レポート」を発表しました。
概要
採用難が続くなか、企業の採用手法は大きく変化しています。ハローワークを経由した転職の割合が低下する一方、人材紹介やダイレクトリクルーティングなど、民間サービスの存在感が高まり、採用手法の多様化も進んでいます。
では、実際の求人市場では、どのような変化が起きているのでしょうか。今回は当社が保有する求人ビッグデータを活用し、正社員採用における採用手法の変化を、2023年と2026年の比較に加え、職種・地域別に分析しました。最新の採用市場を把握するための参考資料として、ぜひご活用ください。
トピック
- ハローワーク経由の転職は2019年から2024年にかけて20.1%から18.2%へ低下する一方、人材紹介など民間サービスの存在感が高まっている
- 2023年から2026年で採用手法が大きく変化。ハローワークの割合は36.7%から16.9%に低下し、Indeed PLUSが40.7%で最大に
- ITエンジニアはダイレクトリクルーティングが51.8%、飲食はIndeed PLUSが78.6%など、職種によっても採用手法に大きな違いが見られた
- 地域によっても採用手法に差が見られ、東京はダイレクトリクルーティングが43.0%、地方圏では現在もハローワークが3割前後を占める
民間サービスの利用が増加!採用手法の変化の背景とは
最初にデータをもとに、採用手法の変化とその背景を見ていきます。
ハローワークの割合が減少!転職者の入職経路
厚生労働省「雇用動向調査」をもとに、コロナ禍前の2019年と直近の2024年の転職入職者の入職経路を比較します。
2019年の転職入職者全体は約541万人で、ハローワーク経由が20.1%(約109万人)、民営職業紹介所が6.0%(約32万人)、広告が30.4%(約164万人)でした。これに対して2024年の転職入職者全体は約492万人で、ハローワーク経由が18.2%(約90万人)、民営職業紹介所が8.4%(約41万人)、広告が32.9%(約162万人)となっています。
5年間で転職入職者全体は、約49万人減少しました。ハローワーク経由は割合が1.9ポイント低下し、人数も約19万人減少しています。一方、民営職業紹介所は割合が2.4ポイント上昇し、人数も約9万人増加しました。広告は割合が2.5ポイント上昇した一方、人数は約2万人減少しています。
こうしたデータから、転職経路におけるハローワークの比重が低下する一方、民営職業紹介所や広告といった民間サービスの存在感が相対的に高まっていることが分かります。
※「ハローワーク経由」は、「職業安定所」と「ハローワークインターネットサービス」の人数を合算して算出しています。割合は、合算後の人数を転職入職者全体で割って算出しています。
※「広告」にはインターネット上の求人情報のほか、求人情報誌なども含まれます。
実際のデータで見る採用手法の変化
次に実際の求人データをもとに、正社員の採用手法がどのように変化したのかを見ていきます。
2023年7月と2026年7月の採用手法を比較

採用手法別の求人件数の割合を見ると、Indeed PLUSが始まる前の2023年7月と2026年7月では、その構成が大きく変化しています。2023年7月は、ハローワークが36.7%と最も高く、ダイレクトリクルーティングの32.1%、人材紹介の28.0%を上回っていました。
一方、2026年7月はIndeed PLUSが40.7%と最も高く、次いでダイレクトリクルーティングが24.5%、人材紹介が17.1%、ハローワークが16.9%となっています。Indeed PLUSの登場によって採用手法の構成が大きく変わり、Indeed PLUSやダイレクトリクルーティング、人材紹介といった民間の採用サービスの存在感が高まっていることが分かります。
背景には、人口減少や人手不足があります。人材の確保が難しくなるなか、無料で利用できるハローワークや前課金型で利用する求人広告で応募を待つだけでなく、企業側から候補者へ直接アプローチするダイレクトリクルーティングや、コストをかけて人材紹介を利用する動きが広がっていると考えられます。採用に手間や費用をかけて、必要な人材を積極的に獲得しようとする企業の姿勢が、採用手法の構成にも表れているといえるでしょう。
また、従来型の求人広告の割合は2023年7月の時点で3.2%と低く、2026年7月には0.8%へとさらに縮小しました。従来型の求人広告の多くは掲載料を前払いする仕組みであり、採用できなかった場合でも費用が発生します。特に正社員採用は、大量採用を行うことも多いアルバイトと比べて1人あたりの採用単価が高くなりやすく、企業にとって費用面の負担も大きくなります。加えて、リクナビNEXTが従来型の求人広告からIndeed PLUSへ移行したことも、求人広告の割合が低下した大きな要因のひとつといえるでしょう。
職種別の採用手法の違いについて解説
続いて2026年7月時点のデータを職種別に比較すると、採用手法の構成にはそれぞれ異なる特徴が見られます。

特に特徴的なのがITエンジニアです。ダイレクトリクルーティングが全体の51.8%と半数を超え、Indeed PLUSの19.3%、人材紹介の23.1%を大きく上回っています。採用難易度が高く、求めるスキルも明確なため、企業側から条件に合う人材へ直接アプローチできるダイレクトリクルーティングとの相性が良いと考えられます。
一方、営業/事務や製造/工場では、いずれもIndeed PLUS、ダイレクトリクルーティング、人材紹介の割合に大きな偏りはなく、特定の手法が半数を超えるITエンジニアとは異なり、複数の採用手法が活用されていることがわかります。
また、飲食ではIndeed PLUSが全体の78.6%を占め、今回比較した職種のなかでも最も高い割合となりました。多店舗を運営し、多くの人材を採用する企業も多いことから、採用活動の効率化やコストを重視し、Indeed PLUSを活用する傾向が強いと考えられます。
これに対して公務員/団体職員では、ハローワークが37.8%と最も高くなっています。Indeed PLUSは14.2%、ダイレクトリクルーティングは5.7%にとどまっており、ほかの職種と比較して、民間の採用サービスよりもハローワークの利用が多い傾向にあります。
地域差はどれくらい?エリア別の採用手法を比較
最後に2026年7月時点のデータを地域別に比較すると、採用手法の構成はエリアごとに異なる特徴が見られました。

特に特徴的なのが東京です。ダイレクトリクルーティングが43.0%と最も高く、人材紹介も20.7%を占める一方、ハローワークは5.5%にとどまっています。IT企業や大企業の本社などが集まり、ホワイトカラーや専門職の求人も多いことから、求める人材へ直接アプローチできるダイレクトリクルーティングや、専門性の高い人材の採用に強みを持つ人材紹介が活用されていると考えられます。
一方、地方圏ではハローワークの割合が3割程度と高く、九州・沖縄で30.3%、中国・四国で30.1%、北海道・東北で28.4%を占めています。地方では中小企業も多く、無料で利用でき、地域の求職者にアプローチできるハローワークが、現在も重要な採用手段となっていることがうかがえます。
また東京を除く多くのエリアではIndeed PLUSの割合も高く、関東(東京以外)では52.0%、近畿では45.9%、中部では45.2%と、それぞれ最も高い割合を占めました。クリック課金型で予算を調整しやすく、掲載料を前払いする従来型の求人広告と比べて、採用に至らなかった場合の費用負担を抑えやすいことも、幅広い地域で活用されている背景の一つと考えられます。
本件の詳細は下記URLよりご覧ください
https://hrog.net/report/137006/

